Veneziaのレストラン

A

Al Covo(アル・コーヴォ)
Al Fontego dei Pescaori(アル・フォンテゴ・デイ・ペスカオーリ)
Al Graspo de Ue(アル・グラスポ・ディ・ウエ)
Al Vagon(アル・ヴァゴン)
Al Volto(アル・ヴォールト)
All'Acciugheta(アッル・アチュゲッタ)
All'Arco(アッル・アルコ)
Al Mascaron(アル・マスカロン)
Alla Rivetta(アッラ・リヴェッタ)
Alla Vedova(アッラ・ヴェドーヴァ)

Alle Testiere(アッレ・テスティエレ)
All Portego(アッル・ポルテゴ)
Al Milion(アル・ミリオン)
Andori(アンドリ)
Antiche Carampane(アンティケ・カランパーネ)
Anice Stellato(アニーチェ・ステッラート)

B

Bacareto(バカレート)
Bacaro(バーカロ)
Banco Giro(バンコ・ジーロ)
Bandierette(バンディエレッテ)
Bitta(ビッタ)
Busa alla Torre(ブーザ・アッラ・トッレ)

C

Cafe Quadri(カフェ・クアドリ)
Cantina(カンティーナ)
Cantinone Gia Schiavi(カンティノーネ・ジャア・スキアーヴィ)
Caravella(カラヴェッラ)
Casin dei Nobili(カジン・デイ・ノービリ)
Corte Sconta(コルテ・スコンタ)

D

Da Ivo(ダ・イーヴォ)
Da Pinto(ダ・ピント)
Da Remigio(ダ・レミージョ)
Diavolo e Acqua Santa(ディアヴォロ・エ・アクアサンタ)
Do Forni(ド・フォルニ)
Do Mori(ド・モーリ)

E

Enoteca San Marco(エノテカ・サン・マルコ)

F

Favorita(ファヴォリータ)
Fiore(フィオーレ)

H

Harry's Bar(ハリーズ・バー)

M

Mirai(未来)

O

Oliva Nera(オリーヴァ・ネラ)
Oniga(オニガ)

P

Poste Vecie(ポステ・ヴェーチェ)

Q

Quattro Feri(クアットロ・フェリ)

R

Rusteghi(ルステギ)

S

Sole sulla Vecia Cavana(ソーレ・スッラ・ヴェーチャ・カヴァーナ)

T

Tre Spiedi(トレ・スピエーディ)

V

Vecio Fritolin(ヴェーチョ・フリトリン)
Vino Vino(ヴィーノ・ヴィーノ)

Ristorante da Ivo(リストランテ・ダ・イーヴォ)
写真にごまかされてはいけない、という見本



 部屋も変わったし、天気も曇ってはいるけど降りそうにはないし、気分的にはずいぶんリカヴァーした感じ。で、某女性誌の「ガイドブックには載っていない」というふれこみ付き特集に載っていたレストランへ行く。これは相方のたっての希望で、料理の写真がすごくうまそうだという理由で選んだ。Ristorante da Ivo。サン・マルコ近辺、ヴェルサスのすぐ傍、橋の袂。不便なところではけしてないし、どっちかというとツーリスティックなゾーン。しかし、ヴェネツィアでツーリスティックでないところってどこ?ここは島全体がテーマパークなんだから。

 このレストラン、確かに、ガイドブックには載ってないらしい。少なくとも私達の手元にあるガイドブック(ミシュラン、ガンベロ・ロッソ、グイダ・アル・ピアチェーレ・エ・アル・ディヴェルティメント、ヴェネツィア・オステリア&ディントルニなど)には載っていない。まずは外観を撮る。それから中へ。古びたちょっと暗い店内。椅子は藁編みの座面がまったいらで、これが後でお尻にかなりひびいた。

 カメリエーレは黒服のちょっと貫禄のある、そして陽気に冗談をとばすおじさんと、黙ってにっこりサービスをするお兄ちゃんが二人。我々が実は取材で料理を撮りたいと話すと、にこにこしてその某女性誌を持って来た。イタリア人は取材です、というと、必ず過去の取材記事を持って来て見せてくれる。うんそれはもう私達も見ています(だから来たんです)、とりあえずオーダーしますとメニューを見る。雑誌をさげて黒服おじさんは譜面台のような脚付き黒板を持って来て、これが本日のおすすめですと見せてくれる。お昼だし、どっかり食べると午後の仕事にひびくので、前菜とプリモだけにする。前菜は車海老のサルサ・ヴェルデ、小海老を詰めた花ズッキーニのフリット、プリモはカパロッツオリというあさりのような貝のスパゲッティとイカスミのスパゲッティ。
車海老は一口サイズにカットしたのがあっさりとしたグリーンのソースの上に6個、花ズッキーニは小海老がはみださんばかりに詰め込まれている。どうも、揚げた後で小海老のサラダを詰め込んだらしい。でも、どちらも味は悪くない。それほど塩っぱくもないし、好みはわかれるところだろうけど、これはこれであり、という感じ。

 次のプリモが来るまでに、サラミの皿がくる。え、頼んでないよ、と思うが、きっと撮影用に置いて行ったんだろうなと解釈する。持って来たカメリエーレ氏が、オーナーはトスカーナ人でこれはトスカーナのサラミなんだと早口で陽気に説明して喋り終わるか終わらないうちに移動してしまうので、だからこれは食べるのか、それとも撮るためなのか、と聞くヒマがないのだ。それにしたって、ヴェネツィアの料理を撮りに来ているのに、トスカーナか、ま、これはこれで撮っておく?というわけで一応おさえる。で、次にカメリエーレが来た時に食べていいかと確認。何をアホなことを聞くのかという顔をしていた。もちろん、食べさせるために持って来たんだ。食べてみるとこれがやっぱり美味しい。サラミ、モルタデッラ、ソプラッサータのどれもがトリュフ入り。特にソプラッサータは大変美味しかった。オーナーのおじさんがやってきたので、すごく美味しいというと、満足そうにうなづく。このおじさんはピノッキオの原作者コッローディがその名をとってペンネームにしたコッローディの出身だそう。そういえば、まだベニーニの「ピノッキオ」観ていないねという話をする。おじさんもまだだ、という。どこにも着地しないままこの話は終わる。
プリモ。スパゲッティは見た瞬間に、お、これは固そうだと思う。撮って、食べてやっぱり固いと思う。スパゲッティとあったがこれはスパゲッティーニ、バリッラならゆで時間5分(目安)。ばりばりと音を感じながら、とりあえず食べる。味はまぁまぁというところ。でも、このばりばりはいくらなんでもないかもね。

 お腹のほうはこれで結構落ち着いたし、ドルチェをどうするかという話をしようかと思っていたら、黒服カメリエーレ氏が来て、ほんのちょっとでいいからズッパ・ディ・ペッシェを食べろという。ほんのひとくちだよ、と念を押すが、持って来たらほらやっぱり、これは日本では一人前というんだよ、というくらいの分量。スープ皿になみなみなんだから。まるの魚でなく、一口大くらいに切り分けた魚が入っている。イカとかタコなんかも。スープは漁師の汁のようにどろりとした感じ。魚のミソっぽい、でも辛みや塩味はうすい。辛さなんてほとんど感じないくらい。オーナー氏再登場して曰く、これはヴェネツィアでもない、リヴォルノのカチュッコでもない、両方のいいとこどりしたスープなんだ、ということで、どおりで辛さがないと思った。でもこのスープには唐辛子が不可欠だと正直に思う。パンチがなかった。残念ながら。ミソのいい味はするのに。もう一歩。

 もうこれで腹一杯、なんにも食べられない、と思ったのに、相方はここはヴェネツィア、やっぱりズグロッピーノを、と言い出す。さっき、にこにこ大人しいカメリエーレがゲリドンサービス風にワゴン上でボールにプロセッコとウォッカを入れ、そこにレモンソルベットを加えて泡立て器でかきまぜているのを見たから。いや、コーヒーだけにしようと主張してそれで勝ったと思ったのに、またまた黒服カメリエーレの攻撃が。特製のフルッティ・ディ・ボスコを試せという。ブル−ベリ−のアチェート・バルサミコあえだ。私はもう本当にお腹一杯で一口も食べなかったが、相方は美味しかったという。

 ワインも美味しかったし、さて御勘定を、と見てみたら、あっと驚く180ユーロちょっと。いきなりのK点越え。ここ、高いなぁ。よく見たらワインが高い。これがいいよと勧められるままに、リストの値段をよく見なかった私達が悪いけど、ワインは52ユーロ。昼ご飯に白でこんなにお金出すのは主義に反する。とったのはRonco degli Agostiniani 1998。シャルドネ、ピノ・ビアンコ、トカイのバリック12ヶ月。こんなヘビーなの昼間から飲むな、と自戒しました。そして、やっぱり料理写真に惑わされてはいけないと。この業界で何年やってても、やっぱりだまされてしまう。写真がなければ判断のしようはないけど、写真だけで判断すると時に裏切られるというのはやっぱり真実。


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