|
|
アッラ・ヴェドーヴァ (Alla Vedova) 
老舗バーカロ&オステリア、これぞヴェネツィアの名店
|
リアルト橋を渡り、サンティ・アポストリ広場を抜けて駅方面へ歩いて行く。Trattoria Ca'd'Oro、通称、Alla Vedovaに着く。ここも店内撮影のみ。あまりにも有名なバーカロ・オステリアだ。でも、店内の雰囲気はとてもよい。古いものがきちんと磨かれて掃除されて、趣味のいいアンティーク風のインテリアという感じ。料理もバンコに並ぶのはシンプルで王道チケッティという印象。相方がテーブル席を撮っていたら、飼い猫らしいのがすたすたと歩いてきて床の真ん中に寝そべり、撮れ、もしくは、なでれ、というポーズをする。お望み通り撮ってなでてやっていると、おじさんの集団が入店。猫は慌てて出て行く。オヤジはかなわんといわんばかりに。7人くらいのおじさんたちはとりあえず一杯というわけでワインを頼む。みんなが白をオーダーした中で1人だけ赤をオーダーした人間がいる。おじさんの1人が、「おい、一体誰が赤なんて頼んだんだ」と騒ぐ。どうでもいいじゃん。でも、他愛ないのが楽しい。(愛)
最近のヴェネツィアお気に入りナンバーワンの店。そこがいい店かどうかというのは大抵一歩を足を踏み込んだ瞬間、店内に流れる空気を肌で感じ一瞬にして判断がつくものだが、この店はまさにそうした典型。細い路地のどんつきにある小さな入口。ドアをあけるとすぐ左手にあるチケッティが並んだ小さなカウンターには昼過ぎともなると親父が集まりはじめる。一報こちらは腹が減ってるので早めにテーブル席に着き、親父達をぼんやり眺めているとみな昼酒飲んでいかにも楽しそう。
店の店員は昼時に備えて厨房からバンバン出来上がってくるチケッティの大皿をせわしなくカウンターに並べている。ある日のチケッティはこんな具合。焼きガンベリ、茹でシャコ、茹でアーティチョーク、バッカラのクロスティーニ、ミニコロッケ、ミニ・ポルペッティーニなどなど。冷たいチケッティはそのままで。焼き物等は厨房のオーヴンであたためてから出してくれる。これをつまみつつハウスワインの白をぐびぐび飲んでると店員が「パスタは何にする?」と聞いてくる。
定番はヴォンゴレのスパゲッティ、イカスミのスパゲッティ、シャコのスパゲッティ。どれも甲乙つけ難いがやはりヴォンゴレ&イカスミで決まり。ヴォンゴレは小さめの浅利のダシがオイルと融合してクリーミーな状態になり、パスタによく絡む。スパゲッティ、と店員は言っているが実はより細くて食感の良いスパゲテッィーニ。イカスミはというと滑らかかつパワフル。にんにくとプレッツェーモロが食欲をそそり、気がつくとあっという間に無言で完食。ふう、いつも大抵ここでギブアップでセコンドまで辿り着いたことは無いが、時折無性にパスタが食べたくなる時、セコンドなど無用の気持ちになることがある。
そんな時、思わず「パスタ大盛りで」とオーダーしたくなることもあるけれど、量は質に転換する、という言葉があるようにあれこれちょっとずつ、という子供のような食べ方で無く一品をひたすら食べ続けると見えてくる真実もある。そんな食べ方が似合う店。メニューが少ないということは定番メニューに自信があるということの裏返しで決してマイナスではない。実力派、正統派、現在ヴェネツィアで「また行きたい」と思える数少ない店のひとつである。(匡)
住所Cannaregio3912 Tel041-5285324 日昼、木曜休
|
|